龍殺光記レジェンドアーム



設定集



・世界観
現実の世界とは違う法則を持つ世界。
魔法と呼ばれる力が普及し、その力によって動く機械や乗り物と言った多くの物が存在しながらも、現実と同じ科学による物も多数存在する世界。
現実では考えられない魔法と科学の両方が並んで存在する世界で、異次元に存在する他の世界とでも言うべきもの。
異なる世界は神界聖界魔界の3つが存在している。
但し、陸と海の割合が2:1となるため、地球に比べると大陸続きと言った形である。

3つの世界はそれぞれに独自の文明を持ち、互いに影響を与えながら関係している。
また、3つの世界のそれぞれに象徴とも言える存在があり、神界にはが、聖界にはが、魔界にはが存在する。
但し、この中の神と魔は現代の時代よりも遥か昔に起きた戦いにより、その役割を放棄している。
神は魔と戦うために自ら闇の力を創り出した事によって自滅し、魔は龍との戦いに消耗した挙句に神と戦い力を失った。
龍は元々、3つの世界のバランスを崩そうとした魔と戦っていたが、神が魔との戦いに介入し、自滅する形で魔と共倒れとなったために僅かながら余力を残していた。
そのため、後々に象徴の存在である神のいなくなった神界に対し、龍は抑制力として自らの化身を創り出して、世界の安定に努めている。

また、神は自らが滅ぶに際し、世界に呪いかけた。緩慢に病んでゆく世界へとなって何れ滅び逝くと言う強大な呪い。
その呪いは神が象徴と言う存在であった神界が最も強く影響を受けている。
神が遺した滅びへと向かうと言う呪いの影響もあり、神界は何時しか、崩界と呼ばれるようになった。
それがこの世界における現在の形である。



・神
世界創世した存在で、神界を象徴する存在。
異世界において人間を生み出した存在とされ、世界と人間の生みの親であるともいえる。
神話の時代にて魔と戦い、現在は消滅したと伝わっている。



・龍
世界守護する存在で、聖界を象徴する存在。
異世界において龍族を生み出した存在であり、世界を守護するという立場からか象徴の世界以外にも影響力がある。
そのため、神話の時代に魔との戦いで神が消滅した後に自ら化身を生み出し、神界の守護を代行させたと伝わっている。



・魔
世界を司る存在で、魔界を象徴する存在。
異世界において魔族を生み出した存在であり、魔法という術を生み出したのも魔であるといわれている。
龍族を除き、魔法は全ての種族が扱う事が出来るため、ある意味では神と並んで創世に携わった存在でもある。
そのため、自らこそが頂点であるという自負があり、神話の時代にて龍と神に反旗を翻したと伝わっている。



・レジェンドアーム
遥か昔、神話と呼ばれていた時代に創られた神、龍、魔の力を受け継いだ武器。
創世の槌龍殺の剣神滅の腕の3つが存在し、崩界には創世の槌、聖界には龍殺の剣、魔界には神滅の腕が頂点の武器として存在する。
これらの武器は神、龍、魔が実際に存在……所謂、現界していた頃の物であり、3つの武器は神、龍、魔に対抗出来るほどの力を秘める。

現在では創世の槌、龍殺の剣、神滅の腕の3つのを基準にして創られた下位に属する武器の事をレジェンドアームと呼んでおり、3つの武器は別格とされている。
そのため、現在のレジェンドアームはC級、B級、A級、S級と言うように一定のランクに分けられており、ランクのカテゴリに当てはまらない物も存在する。
C級のレジェンドアームは自然四属性または神素四属性を持つ物の中でも下位に当たる物を指し、少数であるが量産されている物も存在している。
B級のレジェンドアームは何らかの伝説、または逸話を持つ武器や魔法を指し、格付けされる由来にもよるため、物によって力の差が大きいと言う特徴を持つ。
A級のレジェンドアームは自然四属性の力を持った武器や魔法の中で最高位に位置する物を指している。
S級のレジェンドアームは自然四属性の上位にあたる、神素四属性の力を持つ物の中でも最高位の物を指し、世界のバランスに影響するほどの力を持っている。



・種族について
この異世界には複数の種族が存在し、主に人間龍族魔族が存在している。
人間は神が世界を創世した際に生み出された種族で現実の世界と姿形に変わりはない。
龍族は世界を守護する力の一端となるように龍が生み出した種族で普段は人間とあまり変わらない姿をしているが、戦う時となれば自らを異形の姿に変える事が出来る。
魔族は魔が自らの下に付くべき者として生み出した種族でその姿の違いや生まれ持つ力の大きさは人間とは比較にならない。

現在において人間は崩界、聖界、魔界の全ての世界に存在し、龍族は聖界に僅かばかりのみ存在し、魔族は一部を覗き、基本的に魔界に存在している。
この中でも特に人間は世界全体に存在するだけでなく、時折ではあるが、現実の世界からも何かしらの原因で異世界へと流れ着くためにその数は圧倒的に多い。
そのため、現在の異世界全体の人口は人間、魔族、龍族の順番となっている。



・魔物について
魔物とはこの世界における人間を襲う異形の獣や虫などといったものを指し、その成り立ちは基本的に3つに分類される。
一つは魔族が駒として生み出すもの。もう一つは異世界に存在する生き物が呪いによって変貌したもの。そして、最後の一つは魔が生み出した異形のもの。
基本的に異世界に多く生息しているものは呪いによって変貌したものと魔が生み出したものが多い。
この中でも特に魔が生み出した魔物は力が大きく、中には竜にも匹敵する。

また、竜も魔物と同じく人を襲う脅威とも呼べる存在だが、此方については他の魔物とは違って通常の生き物が生み出される中で創られた存在である。
種別ごとに肉食、草食といった分類はあるが概ね、現実の世界における恐竜に近いものであると考えても良い。
その姿形は龍にも似ており、魔物の圧倒するその力の大きさからも世界が創世された頃に創られた生き物の中でも特に力を持った存在であるという事が窺える。



・属性について →○or○←…効果が高い ×←…効果が低い
属性は全て合わせて8つの属性があり、崩界を含む全ての世界がこの法則上に成り立っている。

神素四属性は光、闇、時、星が存在する。
光→○闇 光は闇を断ち。闇○→時 闇は時に滅びず。時→○星 時は星を砕き。星○→光 星は光を生む者。
光×←闇 光は闇に消えず。闇×←時 闇は時を封じ。時×←星 時は星を侵食し。星×←光 星は光を取り込む。という関係を持つ。

自然四属性は風、火、水、地が存在する。
地×←火 大地は火に燃えず。地○←風 大地は風に晒され。風×←水 風は水を受けず。風○←火 風は火に犯され。
火×←風 火は風で燃え上がり。火○←水 火は水に絶やされ。水×←火 水は火を打ち消し。水○←地 水は大地に吸われる。という関係を持つ。

また、自然四属性は神素四属性の下位属性であると言う特性があり、神素四属性のそれぞれが自然四属性を従えている。
光×←火 光は火を発し。闇×←地 闇は地を被い。時×←水 時は水の流れにのり。星×←風 星は風を使役し。
闇×←水 闇は水を受けず。時×←火 時は火に燃えず。星×←火 星は火を纏い。時○→水 時は水を枯らし。
闇○→水 闇は水を染め。光○→風 光は風より疾く。時○→火 時は火を絶やし。星○→地 星は地を照らす。という関係を持つ。

因みに上記以外にも属性は一定の法則があり、同じ属性同士の場合は相殺の関係にあるため、効果が低い。

それに星属性は特異な性質があり、特定の条件が揃っている場合に限り、神素四属性の法則に囚われない。
星属性は特定の血族の人間のみに限り『星は光を生む者』と言う法則により、血族に関係する光属性の武器や魔法などを使用する事が出来るという特性を持つ。
また、創世の槌、龍殺の剣、神滅の腕に選ばれ、その力を解放するに至った者も属性の法則を超える事が可能である。



・魔法について
魔法は古来存在していた思考によって物理法則を無効化する手段。
魔力と呼ばれる世界や生き物の持つ力を媒介にして一定範囲の物理法則を無効化し、新たなる法則を上書きする事により発現させる事が出来る術である。

この世界の多くの者は魔法を使う際に一定のワードを発動のキーとして唱える。
それを魔法名と言い、魔法は魔法名によって様々な効果を齎す。
しかし、魔法名は覚えるだけでは何も効果を発揮せず、必要に応じた魔力量や扱い方を身に付けていなくてはならない。
そのため、魔力のない人間にはどれだけの知識があろうとも、技術があろうとも魔法を行使する事は不可能である。

それに魔法は個人の持つ、魔法の適正にも左右される。
崩界に生きる者は基本的に自然四属性の中の一つの属性に適正を持っており、基本的にはその属性の魔法でなくては使用出来ない。
しかし、個人の努力次第では他の自然四属性の魔法を身につける事は可能であり、多数というわけではないが、複数の属性を身につけた人間はそれなりに存在する。
だが、神素四属性の魔法は元から資質がなくては使う事は出来ず、神素四属性については限られた者にしか扱えない。

また、魔法の中には例外もあり、発動までに多くのタイムラグを要し、その準備を一切飛ばす事の出来ない上位の魔法も存在する。
上位の魔法は大抵、レジェンドアームであるか、特定の血族にしか扱えない特殊な魔法である事が多いが、魔法に精通した人物ならば誰でも使えるものもある。
しかし、それらは魔法の使用者本人の力量が大きく関わっており、そのような魔法を扱う事はリスクを伴う。
そのため、意図的にタイムラグを縮める技術である詠唱省略や高速詠唱のような上級の技術が可能な者でなくては使いこなす事は難しい。
魔法は上位のものになればなるほど工夫が要求されるものであると言える。



・闘気について
戦う術を極めた一部の達人のみ使う事が出来ると言われている力。
全ての種族の身体の奥底に秘められている力と言われているが、魔法とは違い、資質などに左右される事が一切なく、発現出来る条件も不明。

闘気は魔法とは異なる純粋なエネルギーで属性を持たない。
だが、属性を持たない変わりに対魔力、耐魔力、双方の効果があり、魔法の効果を軽減させる。
そのため、魔法とは相性が悪く、魔法が広く普及している異世界においては闘気を扱う人間は少数しかいない。
しかし、稀に魔法と闘気を両立させている人間もおり、そのような人間は例外なく一流の力を持つ。

また、龍が放つ属性のエネルギーや吐息も闘気と全く同じ性質があるため、闘気と同じ扱いとして分類される。
そういった意味では間違いなく、異質な力であるといっても良いだろう。

尚、カインは闘気で属性を纏わせているが、それはウィルヴェントという人間の出生に隠された秘密があるからである。



・武器について
崩界に存在する武器は剣、槍、斧、杖、篭手、弓、銃、投擲武器が主流である。
だが、その種類は多岐に渡り、それぞれの武器の一つ一つにも多数の形が存在する。
無銘の物、魔法を施された物、雌雄一対で一つの物など数をあげれば限がないほどである。
そのため、崩界に存在する武器は使い手によって持つ物に特徴が出ると言える。



・国、勢力について
崩界には主に北、南、西、東に大国が存在し、主にその4つの国が一定のレベルの均衡を保っている。
北の大国、ヴァンデルス。南の大国、アルカディア。西の大国、フィンデルト。東の大国、グラハム。
特にこの中でもグラハムの勢力が最も大きく、崩界における最大の国となっている。

また、国以外にも特定の自治権を持った勢力や都市も存在し、それらの勢力は何らかの特殊な事情がある事が多い。



・アルカディア
崩界の南に位置する大国でグラハムと国境を接する国家。
『火』のレジェンドアームを保有する。
この国は王に絶対的な権限があるわけではなく、国民の総意によっても政務が左右される。
だが、王にも内容次第による拒否や非常時の命令の優先権があり、国のシンボルとして重きをなしている。
現王はラゼルト=アルカディア。



・フィンデルト
崩界の西から中央にかけて広がる勢力圏を持つ、崩界最大の面積を誇る国家。
『星』のレジェンドアームを保有している。
カインの父親とも親しかったらしく、長い時に渡ってカインを匿っていた事もある。
現王はカイラル=フィンデルト。



・ヴァンデルス
崩界の北に位置する大国でグラハムに次ぐ軍事力を持つ国家。
『水』と『風』のレジェンドアームを保有しているためか、他の国に比べても高地にある国で雪も多い。
また、ミスリルの算出地であり巨大なミスリル鉱山を保有する。
現王はリゼルス=ヴァンデルス。



・グラハム
崩界の東から南東に渡る勢力圏を持つ新興国家。
建国当初は小国であったが革新的な技術と高い工業力を駆使し、崩界でも最大の軍事力を持つ大国になる。
崩界の国の中でもカインと最も関わりが深く、この国にはそれ以外にも多くの秘密が隠されている。
また、『闇』のレジェンドアームアームを保有しており、王自身も代々優れた闇の魔力を持つ。
現王はガルド=デュレス=グラハム。






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